まもなくの改訂。
前田雅英『刑法総論講義 第4版』(東京大学出版会、2006年)。2006年3月中旬発売予定 http://www.utp.or.jp/shelf/200603/032314.html 井田良教授、佐伯仁志教授、松宮孝明教授、山口厚教授などが台頭してきた中、注目されてきた前田教授の刑法総論の改訂版がまもなく出版される。 なお、ご存じの方も多いと思われるが、西田典之教授の『刑法総論』の出版も3月に予定されている(弘文堂より)。こちらも注目される。 ▲
by meronpanss
| 2006-02-28 04:37
生協でみつけた。
岸田雅雄 著『ゼミナール 会社法入門<第6版>』(日本経済新聞社) http://www.nikkei-bookdirect.com/bookdirect/item.php?did=13302 法務省令に対応している。 ▲
by meronpanss
| 2006-02-27 20:57
「酒抜き」後の出頭許さず、危険運転致傷罪で男を起訴(NIKKEI NET。日経新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=STXKG0143%2025022006&g=K1&d=20060225 このニュースは、1つの問題提起をしているように思える。 それは、現在の法体系は、「逃げた方が(刑罰が)軽くなる(かもしれない)」ということになっているという点である。 飲酒運転により、正常な運転が困難な状態で、死傷事故を起こした場合は、刑法208条の2「危険運転致死傷罪」が適用される。死亡の場合は1年以上(20年以下。併合罪などの加重があれば30年以下)、傷害の場合も15年以下という極めて重い刑である。 ところが、死傷を起こして、ひき逃げの場合は、業務上過失致死傷罪(刑法211条)+道路交通法違反(同法74条。救護義務違反。5年以下)である。飲酒運転だったか立証できない場合は、この2つの罪でのみ起訴となるだろう。両者は併合罪であるが、その場合は(重い方の)1.5倍なので、最高7年半となる。 (なお、1つの行為で1つの結果なので、1つの交通事故で何人死のうと、罪数関係は変わりがなく、1人が死んでも、10人が死んでも最高刑は変わらない) 以上から分かることは、「逃げた方が得策」ということになりかねない、と言うことである。もちろん、飲酒運転(+正常な運転が困難)をして、人を死傷する事故を起こし、ひき逃げをした方が、「客観的には」罪が多い。しかし、アルコールが抜けた後で加害者が出頭ないし検挙された場合、事故当時に飲酒運転(+正常な運転が困難)と立証するのは困難であろう。そうすると、検察官は起訴に躊躇すると思われる。 逃げた方が得策ということになれば、事故の被害者を救出しようとするインセンティブが、加害者に欠くことになってしまうだろう。これは、被害者の現実の救出という面からは、まずい立法である。その場ですぐに救出していれば助かったのに、放置された結果、被害者が助からなくなってしまう可能性もあるからである(人気のないところでの事故を想起して欲しい)。 今回の事件は、ネット記事では分からないが、2006年2月25日の日経新聞夕刊15面によれば、今回、危険運転致死罪での起訴が可能となったのは、同乗者がいて、その証言があったからだと言う。逆を言えば、同乗者などの証言がなければ、危険運転致死傷罪の立件はおそらく困難だったのだろう。 飲酒運転とそれによる死傷事故に厳しい姿勢で臨むべきことは私も賛成である。だが、重罰化の結果、新たな問題を提起している点は受け止めなければならないだろうし、このような事態は解決されるべきである。 以上は既に指摘されていた問題提起かもしれないが、私は今回初めて気が付いたので、問題提起した次第である。 ※ネットで検索してみると、以前からこのような問題提起をしているものはそれなりにあった。この重罰化の流れから行くと、ひき逃げ(救護義務違反)の場合を危険運転致死傷罪より重くするしかないのだろうか。。。 なお、参考ページ。 多発するひき逃げ事件“許せない”裏側(日本テレビ。報道特捜プロジェクト) http://www.ntv.co.jp/tokuso/main/20060121.html ▲
by meronpanss
| 2006-02-27 04:40
判例
平成18年02月23日 第一小法廷判決 平成15年(受)第1103号 所有権移転登記抹消登記手続請求事件 要旨: 不実の所有権移転登記がされたことにつき所有者に自らこれに積極的に関与した場合やこれを知りながらあえて放置した場合と同視し得るほど重い帰責性があるとして民法94条2項,110条を類推適用すべきものとされた事例 http://courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/dc6df38c7aabdcb149256a6a00167303/2cff9ee59c03f9724925711e002e84e8?OpenDocument 新たな法理をつくったわけではないが、このケースの判断として、参考になる。 ▲
by meronpanss
| 2006-02-24 01:18
成文堂ホームページ
http://www.seibundoh.co.jp/shoten/main.shtml 松宮孝明先生の『刑法各論講義』が1位に。おめでとうございます! さらに、近刊情報が追加されている。 重点講義民事訴訟法(下)[補訂版] 高橋宏志 著 有斐閣 4月中旬発売予定 本体価格4000円 A5判上製 580頁 刑法総論(法律学講座双書)西田典之 著 弘文堂 4月上旬発売予定 本体価格3200円 A5判上製 430頁 要説 行政訴訟 橋本博之 著 弘文堂 4月上旬発売予定 本体価格1800円 A5判 190頁 会社法[第8版](法律学講座双書) 神田秀樹 著 弘文堂 4月上旬発売予定 本体価格2500円 A5判上製 350頁 労働法[第7版補正版](法律学講座双書) 菅野和夫 著 弘文堂 4月上旬発売予定 本体価格4950円 A5判上製 768頁 租税法[第11版](法律学講座双書) 金子 宏 著 弘文堂 4月上旬発売予定 本体価格5400円 A5判上製 950頁 刑事訴訟法[第4版補訂版](法律学講座シリーズ)田口守一 著 弘文堂 4月上旬発売予定 本体価格3600円 A5判上製 450頁 注目されるべき本ばかりである。 ▲
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| 2006-02-23 01:40
新しい判例。
判例 平成18年02月21日 第三小法廷判決 平成14年(受)第133号 占有権に基づく妨害予防請求事件 要旨: 道路を一般交通の用に供するために管理している地方公共団体は,その管理の内容,態様によれば,道路がその事実的支配に属するものというべき客観的関係にあると認められる場合には,道路を構成する敷地について占有権を有する http://courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/dc6df38c7aabdcb149256a6a00167303/9db112b401769d694925711c00238283?OpenDocument ▲
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| 2006-02-22 17:27
こういうこともありうる。
差し押さえ競売「ずさん」、国に710万円支払い命令(Yahoo!ニュース。読売新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060221-00000316-yom-soci ▲
by meronpanss
| 2006-02-22 12:45
以下のページが参考になる。
成文堂ホームページ http://www.seibundoh.co.jp/shoten/main.shtml 行政法 Ⅲ[第3版] 塩野 宏 著 有斐閣 4月下旬発売予定 本体価格2200円 A5判並製 350頁 会社法入門[第11版] 前田 庸 著 有斐閣 5月中旬発売予定 本体価格5000円 A5判並製 900頁 株式会社・有限会社法[第5版](仮) 江頭憲治郎 著 有斐閣 5月中旬発売予定 本体価格5200円 A5判上製 850頁 が注目される。 江頭先生のテキストは特に注目される。 が、第5版のタイトルにも「有限会社法」が入るのだろうか・・・。 ▲
by meronpanss
| 2006-02-22 03:17
4月にあわせて続々と。
情報は法学教室3月号より。 野中俊彦=中村睦男=高橋和之=高見勝利『憲法Ⅰ 第4版』 2006年3月中旬発売予定 野中俊彦=中村睦男=高橋和之=高見勝利『憲法Ⅱ 第4版』 2006年3月中旬発売予定 →いわゆる「4人組」の最新版である。基本書にするには厚すぎるが、手元においておきたい1冊である。5年ぶりの改訂。 川井健『民法概論4 債権各論』 2006年3月下旬発売予定 →最近お気に入りの民法テキスト。待望! 井上正仁=長沼範良=酒巻匡=大澤裕=川出敏裕=堀江慎司『ケースブック刑事訴訟法 第2版』 2006年3月下旬発売予定 →刑事訴訟法関係のテキストで、群を抜いた一冊である。 井上正仁『強制捜査と任意捜査』 2006年3月下旬発売予定 →この分野の第一人者による論文集。刑事訴訟法分野に関心のある人は必読であろう。 宇賀克也『行政法概説Ⅰ 行政法総論 第2版』 2006年3月下旬発売予定 →行政法分野で最近注目のテキストの改訂版。さらに、以下の本も出る。 宇賀克也『行政法概説Ⅱ 行政救済法』 2006年3月下旬発売予定 →興味深い。 芝池義一『行政救済法講義 第3版』 2006年3月下旬発売予定 →待望の一冊。総論の芝池ユーザーは必読であろう。 大塚龍児=林竧=福瀧博之『商法3手形・小切手 第3版』 2006年3月下旬発売予定 →手形・小切手法をコンパクトにまとめている一冊(NY先生の指定テキスト)。新司法試験時代はこれで十分か。 弥永真生『リーガルマインド会社法 第10版』 2006年3月下旬発売予定 →会社法に関する法務省令にいち早く対応した最新版。 弥永真生『リーガルマインド商法総則・商行為 第2版』2006年3月下旬発売予定 →会社法の制定、商法改正に対応。 山下友信=神田秀樹編『商法判例集 第2版』2006年3月下旬発売予定 →商法分野の判例をコンパクトにまとめている一冊。個人的にはおすすめ。会社法制定や最新判例に対応。 中野貞一郎=松浦馨=鈴木正裕編著『新民事訴訟法講義 第2版補訂版』2006年3月下旬発売予定 →定評のテキストの改訂。 江頭憲治郎=岩原紳作=神作裕之=藤田友敬『会社法判例百選』 2006年3月下旬発売予定 →会社法制定にそった判例集になる模様。 ▲
by meronpanss
| 2006-02-20 17:13
オウム松本被告「訴訟能力ある」 精神鑑定結果を提出(asahi-com 朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0220/TKY200602200174.html この鑑定結果は大きな影響を有するだろう。弁護側が控訴趣意書を期限までに出していない点からして、控訴棄却になる可能性も高いのではないか。 ▲
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| 2006-02-20 14:19
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