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ローレビュー

やはり東大は本気である。

ローレビューについて(東京大学法科大学院のホームページから)
http://www.j.u-tokyo.ac.jp/in/lr.html

ご覧になって頂ければ分かるが、ローレビューについて、学生委員もいるなど、アメリカ並みである。東大の本気ぶりを感じさせる。

ご存じの通り、法科大学院制度は、アメリカのロースクール制度を取り入れたものである。
本場のアメリカでは、ローレビュー制度がロースクール制度の大きな特色ともなっている。
しかし、多くの法科大学院は、ローレビュー制度を採用していない。それどころか、カリキュラムに論文作成がない。

私はロースクールのカリキュラムに、ローレビュー制度はあるべきだと思っているし、少なくとも論文作成の体制は整えるべきだと思う。
(「必修科目」にする必要はないが)
(研究者にならない)実務家志望者には不要、という予備校的思考はやめて頂きたい。「答案」ではなく、「法律論文」というものを書くことが、いかに法的思考に有益であるかは既に実証済みのように思える。
(もちろん、試験に対しては、「答案作成の技術」というものも必要である。それを否定する趣旨ではない)
理論に強い実務家を養成する、というのも法科大学院制度の趣旨ではなかったか。

なぜ、ローレビューや論文作成という、一見実務に関係ないように思える制度が、アメリカのロースクールあるのか、よく考えて頂きたいものである。

法科大学院の第三者評価機関は、論文指導体制についても評価の重要なファクターとすべきであろう。その法科大学院が法理論を本当に重視しているかは、ここが1つの分かれ目だと言っても過言ではないのだから。
by meronpanss | 2006-04-17 15:38
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