いよいよ2006年も最後の日を迎えました。
2006年最後の日、Gakによる「若干のコメント」を閉鎖させていただきます。 法律やaikoトピックを中心に扱ってきた当blogで、時には私なりの意見も書かせていただきました。 賛同の意見のみならず、ときには大変厳しいご意見も頂きました。 また、無名な当blogを引用して頂くこともあり、感謝しております。 特に、「教えるとは希望を語ること 学ぶとは誠実を胸に刻むこと」のshoyaさんには数多くの記事にリンクを貼っていただきました。shoyaさんには深く御礼申し上げます。 いよいよ明日から2007年を迎えるわけですが、私自身の2007年のキーワードとして「信頼」を挙げておきたいとおきます。2006年、様々な意味で、「信頼関係」の重要性を痛感した限りです。ここで気をつけなければならないのは、「信頼」と「信仰」は似て非なるものと言うことです。「信仰」というものが一方的なあれば、「信頼関係」とは双方の努力の賜物です。ですから、相手に求めるだけでなく、自分自身の努力も大切であると肝に銘じたいと思います。 以上をもって本blogを閉鎖させていただきます。 長い間、ご愛読のほど、本当にありがとうございました。 ※当blogは私の軌跡でもありますので、blog自体は残しておきますが、コメント・トラックバックは受け付けないように設定を変更しました。 #
by meronpanss
| 2006-12-31 17:51
手持ちの判例集(百選や各種学習用判例集)で、科目によっては、ここ数年の重要判例がフォローされていないことがあります。しかし、一方で新司法試験の短答式試験では、最近の重要判例について出題されていますので、最近の判例もフォローすることが必要のようです。
最近の判例を知るのに役に立つのは、有斐閣の『○○年度 重要判例解説』にある「○○法判例の動き」コーナーです。著名な先生(研究者)が、その年の判例の動向について、コンパクトに解説されています。 判例の事案や論理構成を知るのには(コンパクトすぎて)不十分ですが、その年の判例の概要を知るのに役に立ちます。 有斐閣の重要判例解説については、法科大学院の図書館・資料室であれば、必ずおいてありますので、該当部分を閲覧・コピーすることは容易です。また、法科大学院によっては、有斐閣Vpassで、重要判例解説や百選をダウンロードできるシステムを導入していますので、そこからもダウンロードすることは可能です(ちょっと前まで、「○○法判例の動き」はダウンロードできないと思っていましたが、ダウンロードは可能だったことを最近知りました)。 ※なお、平成18年度重要判例解説は、2007年3月に発売の見込みのようです。以下は有斐閣ホームページからの引用です。 ---以下--- 『重要判例解説』刊行時期変更のお知らせ 『重要判例解説』の刊行時期を「平成18年度版」より以下のとおり変更いたします。 毎年6月10日臨時増刊号として6月上旬刊行から ↓ 毎年4月10日臨時増刊号として3月末日頃刊行に (「平成18年度版」より) 各法分野ごとの判例百選を補完するものとして,各年度の重要判例を精選し総覧・解説する本書は,研究者,実務家に最新の判例情報を提供するとともに,司法試験受験者の必携の書として好評を博しています。 今後とも引き続きよろしくお願い申し上げます。 ---以上--- #
by meronpanss
| 2006-12-30 06:34
再度掲載します。
新司法試験考査委員(公法系科目)に対するヒアリング http://www.moj.go.jp/SHINGI/SHIHOU/060920-10.pdf 新司法試験考査委員(刑事系科目)に対するヒアリング http://www.moj.go.jp/SHINGI/SHIHOU/060920-11.pdf 新司法試験考査委員(民事系科目)に対するヒアリング http://www.moj.go.jp/SHINGI/SHIHOU/061005-4.pdf ※いずれも法務省ホームページから。 改めて読んでみましたが、やはり有益な指摘が数多くされています。 読んでいて好感が持てたのは、冷静に分析がされ、非常にバランスがとれている点です。 答案のよかった点、悪かった点どちらも書かれています。 (インターネット上では、悪かった点ばかりクローズアップされがちですが・・・) また、答案の問題点を受験生のせいだけにするのではなく、法科大学院での教育にも触れられている点が特徴です。 新司法試験答案は法科大学院の教育成果なのですから、そのようなコメントが出るのはむしろ当然であり、答案の不出来を受験生の自己責任だけに求めていないのには、極めて好感が持てます(旧試験では、受験生だけが悪いばかりの論調が目立っていたのに比べると、大きな変化です)。その意味で、法科大学院関係者にも精読が求められていると思います。 せっかくインターネットからダウンロードできるのですから、法科大学院生としてはやはり全文を読んでおきたいものです。 第三者(予備校、法科大学院)が編集したものは、都合の悪い部分はカットされる可能性はあり、試験委員のメッセージを誤解してしまう危険があります。 (例えば、予備校関係者が要約したものであれば、予備校批判の部分はカットされるか、反論付きで紹介されるでしょう) 私がコメントの詳細をここで引用しないのには、趣旨が誤って伝わってしまうことを恐れるからです。これは試験委員の「メッセージ」であり、全文を読まなければ正確な趣旨は伝わらないからです。 もちろん、このメッセージもあくまで一方当事者から発せられたものであり、批判は可能でしょう。しかし、それはそれぞれの法科大学院の先生方、予備校の先生方等にお任せしたいと考えます。 #
by meronpanss
| 2006-12-28 05:52
考えさせられた問題。
酒巻匡「令状による捜索・差押え(1)」法学教室293号82頁 「令状裁判官による捜索・差押えの『理由』および『必要性』の審査は、前期のとおり蓋然性の評価判断であるから、処分が実行される時点における犯罪の存在とこれに関連する証拠物等の存在の蓋然性が、具体的な資料に基づいて判断可能である限り、そして、それに基づき個別具体的な対象を令状に特定・明示することが可能である限り、当該犯罪事実が令状請求・発付時点以前の過去の事象であることは、必ずしも絶対的な条件ではないと考えられる。過去の事象であれ将来の事象であれ、令状裁判官の審査が処分実行時点を見越した蓋然性判断であるという点では異なるところがないからである。 例えば、適法な『おとり捜査』の実行過程で(法197条1項に基づく任意捜査として適法な『おとり捜査』があり得ることについては、最決平成16・7・12判時1869・133参照)、将来の特定日時・場所において標的とされた薬物取引の実行行為がなされることが、高度の蓋然性をもって予期できる場合に、あらかじめ取引予定の場所と差押えが見込まれる薬物等を特定・明示した捜索・差押許可状を発付することは、理論上は、可能であると思われる」 将来の犯罪とそれに伴う捜索・差押えは、逮捕に伴う令状によらない捜索・差押え(220条)でカバーできる場合がほとんどでありましょうが、それでもカバーできない場合があるように思われます。その意味で、このような問題について考えておくことは有益だと思います。 #
by meronpanss
| 2006-12-27 06:11
「補章 追補判例」が追加されたことが大きなポイントでしょう。
で、[第2版増補版]で追加された判例を掲げておきます。 最新判例が中心ですが、それ以外にもありますので、注意が必要です。 ☆のついた判例は、チェックしておいた方がよいと思われる判例です。主観に過ぎませんが。 増補判例1 徳島地裁H14・9・13-阿南市水道水源保護条例事件- LEX/DB28081804 増補判例2 最決S63・10・28刑集42・8・1239-スピード違反公訴提起事件- LEX/DB27804936 増補判例3 最判H16・7・13判時1874・58-ネズミ講課税処分事件- LEX/DB28091989 増補判例4☆ 最判H16・12・24民集58・9・2536-紀伊長島町水道水源保護条例事件- LEX/DB28100145 増補判例5☆ 最判S53・12・8民集32・9・1617-成田新幹線事件- LEX/DB27000220 増補判例6☆ 最判H17・7・15民集59・6・1661-病院開設中止勧告事件- LEX/DB28101469 増補判例7 最判H17・4・14民集59・3・491-登録免許税還付拒否事件- LEX/DB28100789 増補判例8☆ちょー重要 最(大)判H17・12・7民集59・10・2645-小田急原告適格事件- LEX/DB28110059 増補判例9 最判S62・4・21民集41・3・309-米子鉄道郵便局事件- LEX/DB27100064 増補判例10 最判H5・2・25民集47・2・643-厚木基地訴訟- LEX/DB27814477 増補判例11☆ちょー重要 最(大)判H17・9・14民集59・7・2087-在外邦人選挙権事件- LEX/DB28101810 増補判例12 最判S57・4・1民集36・4・519-岡山税務署健康診断事件- LEX/DB27000092 増補判例13 最判S61・2・27民集40・1・124-富山パトカー追突事件- LEX/DB27100032 増補判例14☆意外に重要 最決H17・6・24判時1904・69-東京建築検査機構事件- LEX/DB28101333 増補版15 最判H17・11・1判時1928・25-都市計画制限損失補償事件- LEX/DB28102258 #
by meronpanss
| 2006-12-25 22:06
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